キーボードケースを作ったはなし

この記事はキーボード #2 Advent Calendar 2023の2日目の記事です。

4日目は◤◢◤◢◤◢◤◢さんの「キーボードのロゴを設計した」でした。

キーケットではすでにサークル出展の応募が始まってますね。19年11月の天キーVol.3ぶりのキーボード販売イベントですので楽しみですね。

keeb-market.jp

本題。

早速ですがおそらく皆さんが想像したキーボードケースではないです。

はいこちら。

はい。

先日の天キーVol.5でも展示しました。

作り方

適当に作ってるので、辻褄が合わないところは適当にどうにかしてください。

たぶんどうやってもなんとかなる。と思う。

ただのメリヤスなのでなんかグラデーションとかあんま単色じゃないのでやるといいかもしれない。

輪針か4本針等で輪に編んでください。

編み図

上の写真で作ったのは投稿にもあるようにユザワヤMONA 22110番カラーです。

7号針で編んでますが、私はたぶんきつい編み方なので適宜調整してください。

大体これぐらいでした。

  • ゲージ:18目×26段(M0ii040がちょうどかちょっとゆるいぐらい)
  • ゲージ:21目×30段(Planckがちょうどぐらい)

    おわりに

    キーボードそのものの自作もそうですが、自分で作ったものは愛着が湧いて良いです。 キーボードがすっぽり収まるケース(ポーチか?)はなんとなく持ち運ぶのが楽しくなります。

今回はメリヤスのシンプルに作ったけど次は模様編みとか入れて作ってみたいですね。

最近すっかり編み物ばかりやっていてArtisanの制作から離れてしまってますがキーケットに向けてなにか作ろうという気持ちになってるので楽しみにしていてください。(ほんとになにか出せるか分かりませんが)

この記事はTEX Shinobiで書きました。

明日のキーボード #2 Advent Calendar 2023の記事は、ぱぱパンダさんの「マーブル+バブルキーボードについて」です。

どんな内容か楽しみですね。

余談

ちなみに私が編み物始めたきっかけは「ニッターズハイ」という男子高校生が編み物する漫画読んだから。

みんなも読んで

Artisan keycap "Abu Simbel” ができるまで

久しぶりにアルチザンを作ったのでその記録として(手順とかレジン用量とか塗装色をほいほい忘れるので)作業工程をつらつら書いていこうと思う。

そもそもArtisan keycap "Abu Simbel”って?

kouryodo.booth.pm

これ。買ってね。

できるまで

モチーフは頑張って考える。降りてくるのを待つ

ざっくり手順

  1. 原型を作る
  2. シリコンで型を取る
  3. レジンで複製
  4. 塗装する
  5. クリアレジンに沈める
  6. 仕上げ
  • そもそもArtisan keycap "Abu Simbel”って?
  • できるまで
    • ざっくり手順
    • 1. 原型を作る
    • 2. シリコンで型を取る
    • 3. レジンで複製
    • 4. 塗装する
    • 5. クリアレジンに沈める
    • 6. 仕上げ
  • 後書き
  • 道具・材料

1. 原型を作る

$ynthの土台にもりもりスカルピーを盛る。適当にヘラとかカッターとか使う。

作成途中の様子

今回はクリアレジンに沈めるので、外側を一回り小さく作り、クリアレジンの層分のスペースを空けておく。

細かい部分はうまくヘラが入らないから爪楊枝をいい感じに削ってヘラ代わりにして作る。

完成したらヒートガンで炙って硬化させる。 *1

2. シリコンで型を取る

基本的に粘土原型では離型剤は使わないでそのまま$ynthの外側パーツをつけて行う。シリコンは減圧脱泡して気泡がなくなってから流し込む。

モチーフ原型と外側クリアレジン層用SA R1原型、軸受用原型、それぞれ一緒にシリコンに沈める。

クリアレジン層用の外側のシリコン型について: kouryodo.hatenablog.com

今回はクリアレジンに沈めるキーキャップなのでクリアレジン層を作成する時用の軸受側シリコン型も作る。

$ynthのステムパーツをつけたままでシリコン型を作成する

3. レジンで複製

まずはモチーフ型を使用し、モチーフの複製を行う。

A液、B液ともに2.5gぐらいで計量。黒インク1滴、しっかりと混ぜてから注ぐこと。

注ぐ際に正面右の彫像頭部分はシリコン型が奥まった形になっていて気泡が残りやすいので、先にそこの壁面沿いに数滴垂らすことで頭のてっぺんまで伝わせるように入れる。

シリコンは減圧脱泡を行ったがレジンは圧力鍋を改造したやつで加圧脱泡を行う。

レジンを注型後、静かに圧力鍋に入れコンプレッサに繋げ加圧、大体0.2MPaぐらいまで上げる。

改造した圧力鍋

加圧10分ほどで取り出し。概ね固まってるが爪で押すと変形するぐらいには完全ではないので変形させないように型から取り出ししばし放置。

完全硬化後、底面バリを適当に落とす。最終クリアレジンに沈めた後きれいにするのでほどほどで。

神殿入り口は薄くレジンで塞がっているのでカッターで切り開く。

入り口が塞がっている

4. 塗装する

塗装の前に、神殿の入口を裏からマスキングテープで塞ぐ。

→マステ貼った→

基本的にシタデルカラー。今回、使用する塗料は以下5種類。

左から

  • BASE MORGHAST BONE
  • LAYER SCREAMING SKULL
  • DRY PRAXETI WHITE
  • SHADE CASANDORA YELLOW
  • SHADE AGRAX EARTHSHADE

塗装に関しては何かを説明できるほどよく知らんので工程写真を貼るだけにしときます。

ただ、クリアレジンに沈めると直接見たときより全体的に 薄い印象になるの少し濃淡を過剰気味に塗る。

ベースカラーを塗った
レイヤーカラー塗った
影になる部分にシェイド塗った
はみ出たシェイドをレイヤーカラーで修正
白をドライブラシで

5. クリアレジンに沈める

クリアレジン用シリコン型に塗装したモチーフを嵌め、裏側から$ynthの軸受パーツで固定する。特にモチーフとシリコン型との隙間が開かないように。

$ynthのステムを挿して固定する

次にクリアレジンの用意する。A液、B液ともに3gぐらいで計量。

A液に砂塵をイメージしてダイソーのミラーネイルパウダーを入れる。 量は極々少量、ボールスパチュラの半球分くっついただけで十分。

A/B液を混ぜたら一旦シリコン型に全量注ぐ。そのあとそこから撹拌棒ですくってモチーフ側に塗っていく。

特に以下に気泡が残りやすいので沈める前にレジンを塗る

  • 正面彫像右 頭の裏
  • 正面彫像左 足の間
  • 神殿入り口
  • 天面 各ブロックの隙間と各段
  • 右側面 柱と柱の間
  • 背面 崩れた部分

塗りたくったらそのまま逆さにしシリコン型にゆっくり下ろす。特に液面にモチーフが触れる際が要注意。

複製と同じく圧力鍋で加圧脱泡して硬化したら取り出す。 クリアレジンは硬化時間が長いので15分ぐらい加圧して、そのあと栓を締めて更に15分。計30分ぐらいは加圧した状態にしてから取り出す。

取り出し後もまだ柔らかいのでゆっくりシリコン型から抜き出し静置する。仕上げ作業は24時間以上経過後に行う。

クリアレジン硬化後

6. 仕上げ

湯道のとことか底面のバリをひたすらヤスる。 ヤスって平らになったらガラスの爪磨きで磨く

最後にシリコン型を取る原型の段階でかなり磨いているのでそのままでも十分綺麗だが一応コンパウンドで磨く。

コンパウンドつけて指でひたすら擦る。

磨き終わったら完成。

後書き

今回の量産はどうせ作ったあと忘れる、と思って何かしらで記録を残すつもりで始めた(それがこのブログ)

今回はそういった経緯もあって各工程(1~6)を1日ずつで行う感じに進めたのでその日やる作業工程が少なくやりやすかった。 私は集中力がないのですぐ別のことに意識が持っていかれてしまう。そしてそういうタイミングでしょうもないミスをする。ちゃんと計画して手順を明確にするって大事デスネ。

それとレジンの硬化待ちと各工程を1日ずつ進めるのがちょうどよかった。もっと早くこういうことをすればよかったと後悔。

それと書いてる途中で外側のシリコン型は別にした方が良さそう、と思い先にそちらだけ公開した次第だったりする。 そこから一部写真が足りなくてそれだけ追加で写真撮ろうとしてる間に部屋の模様替えを始めてしまって撮るに撮れなくなって公開まで間が空いてしまい今日に至る。

モチーフについては、アブシンベル神殿の”ラムセスデイ”、年2回朝日が差し込む日からアブシンベル神殿をモチーフにした。(びあっこさん正解!!)

結果、バックライトが入り口から漏れ出るので実際とは逆になってしまったが、裏がまで抜けるトンネル構造は結構きれいに出来て満足。

以上


この記事はALETH42 + H1 Switch + TYPEAU.40 Planck Edition で書きました。

道具・材料

以下道具とか材料のリンク

アフィリンクもあるんで適当に見て

*1:メモ:HAKKOヒートガン TEMP:3 AIR:1 10~15分ほど

続きを読む

クリアレジンに沈んでるArtisanキーキャップいいよね

良いので自分でもとにかく透明できれいなキーキャップが作りたい。そう思ったらどうするか。

クリアレジンで作成したキーキャップをひたすら磨くか?

否、死ぬほど大変なのでそんなことやりたくないので型からきれいな状態のキーキャップが出てきてほしい。

そういうことでそんなシリコン型を作るまでの流れです。

なにかというと

kouryodo.booth.pm

これの宣伝です。いま在庫ないけどね。

今湯道が空いてるV2を作ってるのでちょっと待ってて。

作り方

要約すると原型をめちゃくちゃ磨いてそれを型取りするとその型からできる複製物はほぼほぼ磨いたのと同じキレイな状態で出来上がる。

私は作成に$ynthを使ってるのでそれようの説明だけど、やることはだいたい同じだと思う。

原型をつくる

上型

元となるキーキャップを適当に用意する。私はSA R1。Grabbagとかのでいい。 普通にシリコン型を作成しレジンで複製する。

複製する際にこの後めちゃくちゃ研磨することになるので軸受は作成せず持ち手になる適当な棒を底面から生える感じで刺しておく楽かも。

複製できたらひたすら研磨。 研磨剤の番手を適宜上げてひたすら更に研磨。

多分クリア塗装とかしてそこからコンパウンドで磨けばもっと早い。

軸受型

$ynthは軸受側は$ynth自体が型になるので本来シリコン型をつくらなくてもいいけどキーキャップの裏側も綺麗にしたいのでこれもシリコン型作るようの原型を作る。

$ynthそのものにそのままシリコンではなくレジンを流し込む。 硬化したら外す。

※新品の$ynthに離型剤も塗らずにレジンをぶっこんで全く外れなかった図

出来上がった原型は上型と同様に内側を磨く。

あとは軸受側には湯道用のプラ棒を接着する。これは好み、私は物によっては湯道なしも作りたいので後付にしている。 接着剤はハイグレード模型用セメダインを使用、これは後で綺麗に剥がせる。

$ynthに原型を嵌めて湯道のプラ棒を生やしたところ

シリコン注入

準備ができたらシリコンを用意する。

※なんか4個セットしかなくなってた。私が買いだめした頃は1個5000円弱したからお得だと思うがボークスの公式サイトで買ったほうが安いかもしれない。

使用するレジンがUVレジンなら透明なるシリコンを用意する。エポキシやポリウレタン等の2液レジンであれば透明な必要はないのでもっと安いシリコンでも大丈夫。

上記の造形村の透明シリコンは主剤と硬化剤の比率が重量で10:1。

上型、軸受型両方合わせてシリコン主剤33gぐらいでちょうどって感じ。

用意し主剤と硬化剤を混ぜたら泡を抜く。

こういう容器に入れてひたすらシュコシュコして気泡を抜く。だいたい100回~150回くらいやる。

容器にいれて減圧しても完全には気泡は抜けないので10分ぐらい入れっぱなしにしたら取り出す。 取り出しても細かい気泡が残ってるけどそれもそれもしばらくすると消えるのでそのまま型に流し込む。

ただし、シリコン流す前に原型の方をエアダスタ等でホコリを飛ばすこと。

ホコリは結構やっかいで表面から離れたところにあるぶんには問題ないが、表面近くに埋まってるとシリコン表面を歪ませるので、レジン複製物にもそのままその歪みが反映してします。そうなるとそのシリコン型はせっかく作っても使い物にならなくる。

シリコンを注いだ

シリコン硬化後

大体12時間ぐらいで固まるのでそしたら$ynthからシリコン型を取り出す。

シリコン型からもつやつやなのが分かる

取り出したあと隙間に入ったところや端の部分等を切り取る。ニッパ使うと取りやすい。

シリコン型を使ってみる

試しにUVレジンでキーキャップを作成してみる。

軸受側には湯道はないので先にレジンを一滴ずつゆっくり注いで先に硬化させておく。 上型にはキーキャップ底面の部分まで注ぐ。注いだら爪楊枝とかで気泡をつぶす。

できたら軸受側を被せる。被せる時はキーキャップの前後にある長さの違う応答を見て前後を間違えないように。

被せる時は最初は気泡を作らないようにゆっくり。最後に凹凸を噛み合わせるときは真ん中らへんを一息で合わせるように押し込む。

合わせたら硬化させる。

硬化後、湯道を切り離して底面を綺麗にヤスリがけしたら完成。

周囲の映り込みでその綺麗さがわかるでしょ?

感想

軸受側に関しては結局これ

正直いらん苦労をしたと思う。3Dプリンタがある人はすでに先人が舗装してくれているのでそれに倣うほうが良い。※z-buttとは:https://github.com/imyownyear/Z-Butt

とはいえシリコン型自体はお手軽に透明でつやつやのキーキャップが作れる。ちょっと量産したい人はぜひ試して見てほしい。

この記事はALETH42 + H1 Switch + TYPEAU.40 Planck Edition で書きました。